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ストーリー仕立てで具体的な話をする

保育士をめざしている学生にとって今の季節は就職活動のピークになります。

 

私は保育士採用のお手伝いをしているので、学生が関心のある保育園の見学に同行しました。その時のお話です。

 

一通りの見学が終わった後に、保育園の二人の先生と学生と私と4人が椅子に座り、二人の保育士の先生から学生に保育園の魅力を説明してもらいました。

 

学生からの質問もあり、私からも保育園の良さを聞き出すために二人の先生に質問をしました。

 

「学生の方が保育園を選ぶ際に、楽しい雰囲気を重視するのか、学べる先輩がいることを重視するのか、どちらが良いと思われますか?」

 

それに対して一人目の先生(男性)のコメント

「どちらが良いかというのは難しいけど、やはり保育は学ぶことが大切だね。学べる環境があるところの園がいいかなー」

 

それに対しもう一人の先生(女性)

「両方が大切だと思うけど、自分が新入社員時だった時、やはりわからないこととか困ったことがたくさんあったのね。そんな時にいろいろな年齢の先輩がいてそれぞれの経験から、様々なアドバイスをいただいたの。それがあったからこそ、乗り越えられたし、成長できたと思うのね。この保育園には、経験豊富な先輩方が多くいるので、安心できると思うよ」

 

学生にとってどちらが心に響いたでしょうか。

 

心理学によると、人に何かを伝えたいときには、具体的な話であればあるほど、それが事実だと思うので伝わりやすいということです。それがストーリー仕立てになっていればなおさらです。

 

そもそも伝えたいと思うことは、そう思うに至った何かの過程があるはずです。本を読んだり、誰かの話を聞いたり、経験したり。だからそのことを具体的に、自分はだからこう思ったのだとストーリーに出来るはずです。

 

学生の園見学の話も同じで、どちらの先生の話が学生に響いたかは、やはり自分の体験談として、具体的に、本当にあった話として話した先生の方だと思います。 事実、学生も納得していたし満足感も高かったようです。

 

具体的に事例を出して、自分の言葉で話す事は大切ですね。

 

定活をするシニア男性は結構、抽象的で論理的に答えてしまいがちではないでしょうか。

私も含め気をつけたいと思いました。