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理解することから始まる(花の写真展より)

プロ写真家、小川義文さんが監修の「花の写真Facebookグループ展」が代官山で開催されました。 通常小川さんは自動車を題材に写真を撮っておられますが、このグループでは一般の方に、写真の本質をアドバイスされています。

 

「写真が全くの素人の人でも、ここでは半年もすれば、プロレベルに近いものが撮れます」

小川さんはその秘訣を教えて下さいました。

 

「ここでは花を題材にしていますが、このレンズを使って、このように撮れば、いい写真が撮れますよ、ということは言えるのです。でも私はそういうことは一切言いません」

小川さんは言い切ります。

 

「チューリップを例にすると、一見丈夫そうですが、触ると簡単に折れるし、案外もろいことがわかります。そこでチューリップは繊細なんだ、もっと優しく触れなくてはいけないんだ、と優しい気持ちが出てきます。つまりチューリップを理解することが出来たのです。 これが何より大切で、私が伝えたいことなのです」

 

いまは、スマホでも結構きれいな写真が撮れます。コンパクトカメラの性能も上がってきました。 しかし今回の写真・ポスター展の写真からは何か伝わってくるものを感じたのです。

写真よっては、優しさであったり、力強さであったり、可憐さであったり、中には切なさを訴えてくるものもありました。

 

この差は何だろう?

 

花に向かうその人の心模様が実は花に伝わっているのでないか、とも思わせてくれます。

 

「理論ではないんです。美しい写真を撮るには何が重要か、それを私は皆さんに伝えています」と小川さん。

 

花が喜ぶとしたら、一段と輝くために光をどのようにあてるか、影をどのように見せるか、を花の気持ちになって、まさに花を理解することから始めなくてはいけないのですね。

 

今回は花が題材ですが、人間関係も同じことではないかと思いました。

表面的に合わせて上手くいっているように思っても、その人にとっては、しっくりきていないことってあるのでないか。

 

やらなくてはいけないことは、その人を理解してその人に合った接し方をすること。

 

まさに花と人間関係は同じではないでしょうか。

 

写真・ポスター展に出品された皆様、そして小川さんから多くを教えて頂きました。

 

貴重な時間をいただき有難うございました。