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価値観に合った仕事選び

あなたの仕事は価値観に合っていますか?

自分の仕事が自分に合っているかどうかを判断する時に、「価値観」に合っているかどうかで判断してみるのも良いかもしれません。


「価値観」といえばわかりにくいイメージがありますよね。


「価値観」とは自分が大切にしている考え方と言えるでしょう。

例えば「家庭を大切にする」「お金持ちになる」「楽しく生きる」「自由を大切にする」「論理的に考える」「人に優しくする」「人との繋がりを大切にする」「安定した生活をする」など数え上げればきりがありません。


また年齢で異なるのでないか、と思われる方もいらっしゃるでしょう。

そこで良い調査をお教えします。

「シニアの就労実態調査」(55歳~74歳の男女8000人対象)です。


これは「リクルートワークス研究所」の調査で、定年本のベストセラー「ほんとうの定年後」の著者、坂本貴志さんがリーダーで行われた研究です。坂本さんはある研究会で知り合ったのですがご厚意でデーターをいただきました。


この調査では現在の日本人でシニア世代の方が働く上で重視している価値観を6つにまとめられています。

① 「他者への貢献」

人の役に立てること、社会の役に立つ、仕事において自身の責任を果たすこと

② 「生活との調和」

無理なく仕事ができる、快適に仕事ができる、毎日働くことで生活にリズムがつく、気の合う仲間と一緒にいる

③ 「仕事からの体験」

わくわくするような体験を仕事から得る、いろいろな人との交流の場が持てる、いろいろな種類の活動をする       

④ 「能力の発揮」

自分自身の専門性を高める、自分の能力を活かせる仕事をする、自分の能力を高める仕事に就く

⑤ 「体を動かすこと」

身体を使って仕事をする、仕事は身体をつかうもの

⑥ 「高い収入と栄誉」

昇進できること、高い収入を得ること、大きな意思決定ができるような権限・権威を持つこと


いかがですか調査によるとこの6つがあげられましたが、皆さんはどの価値観が一番しっくりきますか?


この中でシニア世代は「他者への貢献」「生活との調和」に高い意識を向けると満足感を得られやすいと指摘されています。高い収入や栄誉よりも、人や社会の役に立ちたいと思う人が多いのではないでしょうか。また毎日の生活を充実させることが大切で、そのためには無理のないペースで働き、職場が快適であることが求められるということです。

自分の価値観の見つけ方

では自分の価値観は何だろうかと考える時にわかりやすい方法があります。


その方法とは、例えば今55歳として、少し先の将来それが75歳とすると、その時に「どんな自分になっていたいか」を考えてみるのです。


「たくさんの子どもや孫に囲まれて笑っている自分でいたい」とすれば、それは「家庭を大切にする」になります。「充分な貯えがあり余裕のなる生活をして、子供たちにも財産を譲れる自分でいたい」なら「お金持ちになる」でしょう。

また「人が喜ぶ顔を見るのが好きで、多くの人を喜ばせることができる自分になりたい」なら「人に優しくする」と言えます。


英語で言えば今すぐすること「What to do」を考える前に、まずどんな自分でいたいか「What to be」を考えてみるのです。

新しい仕事を考える際に、この価値観に合っているかどうか、少しでもこの価値観に当てはまる部分があるかどうかを考えてみて下さい。


「人を大切にする人」は、人を育成する仕事や人に教える仕事、または介護に関する仕事が合っているかもしれません。また「お金持ちになる人」はお金が稼げる仕事が合っているでしょう。「自由な時間を大切にする」人は自分のペースで進められる、フリーランスのような仕事が向いていると思います。価値観は人それぞれです。人から見れば、たいへんそうな仕事をしていても、その人の価値観に合っていればその人は幸せなのです。

一度自分の価値観は何かと問いかけてみて下さいね。